SEOの方法論② 小手先のテクニックにとらわれると...

前項で、SEOに重要なポイントは、以下三つだと記載しました。

  1. 正しいHTMLコーディングが施された、分かりやすいホームページであること
  1. ターゲットとするキーワードに関する、優良なコンテンツが存在していること
  1. 被リンク、つまりそのHPに対する他サイトからのリンクが存在し、かつ優良な他サイトからリンクされていること


前項でも触れましたが、本当に大事なことは、『2.ターゲットとするキーワードに関する、優良なコンテンツが存在していること』であると申し上げました。
よって、あくまで1.および2.は補足的なSEO対策であるとお考えください。


1.正しいHTMLコーディングが施された、分かりやすいホームページであること
本ポイントについては明解です。
The World Wide Web Consortium (W3C)の勧告、推奨に準拠したHTMLコーディングを行うこと。基本的には、ここに尽きます。
小手先の、例えばページタイトル、ディスクリプション、タイトルタグ等々のコーディング上のテクニックは、検索エンジンのロジック変更により、有効なテクニックが変わっていきます。これらを随時追うことは、ある程度の効果を発揮することもあるようですが、ここで注意しなければならないことがあります。

このような小手先のテクニック(と断言してしまいます)を追い続けるために、つまり常に最新のSEOテクニックを自らのホームページに施し続けるためには、SEO対策を専門に行っている会社に、コンサル料金を払い続けることが必要になります。

HP担当者が、最新のSEOテクニックに関する情報を入手し続け、そしてそれを自らHTMLコーディングに反映し続けることは、現実的にはかなりの困難を伴うことでしょう。それ故に、小手先のテクニックを求め続ける限り、ほとんど多くの現実的なケースでは、SEO対策のコンサルテーション・サービスを受け続ける必要が発生します。

僕は思うのですが。
こういうコンサルに捻出する費用があるのであれば、Adwords等Web広告に充てたほうが、よりHP担当者にとって、都合が良いのではないでしょうか?

SEOに限りませんが、コンサルテーションは、そのサービスに対するROIを定量的に判断することは困難です。そして、コンサルテーションというサービスは、多くの場合、そのROIをコミットはしてくれません。
特にSEOの場合、現在の検索順位が、SEO対策の結果によるものか、それ以外の外的要素(例えば、図らずしてニュースサイトに取り上げられ、被リンクが増えたなど)によるものか、その判断は極めて困難...、と言うよりも残念ながら無理でしょう。

HP担当者の皆さんが、上長から、
『あのコンサルテーション費用、本当に必要なのか?』
と聞かれたら、言い訳ではなくて、数値をもってSEO対策コンサルの必要性を説明できますか?

広告だったら、(その結果に対する満足度は別としても)説明は可能と思いますが。


小手先のテクニックは、いわば病気に対する対処療法のようなもの。
病そのものを治す原因療法(根治療法)ではなく、常に手を変え品を変え、その局面だけの対応をしていくようなものです。本当に必要なのは、しつこいようですが、優良なコンテンツを用意すること。
その一つの裏付けとして、正しいHTMLコーディングを行い、検索エンジンのロジック変更に右往左往させられない、すなわちしっかりとした建屋を用意しておくことが、まずはSEOの基本の一歩と考えます。

次項では、『2.ターゲットとするキーワードに関する、優良なコンテンツが存在していること』をとばして、先に『3.被リンク、つまりそのHPに対する他サイトからのリンクが存在し、かつ優良な他サイトからリンクされていること』をご説明したいと思います。